リスニング力を上げるためには? その② 音素・単語の認識について
こんにちは。かずおです。
この間に引き続き梅雨ネタですみませんが
明日も全国で割と激しめの雨が降るそうです。
全国の皆さんお気を付けください。
ということで今回の曲紹介も
雨にちなんだ歌になります。
聴いてください、
Pay money To my Pain で「Rain」です。

、、、
さて、前回のブログではリスニングがどのような要素から
成り立っているのかを考えてみました。
ざっくりまとめるとこんな感じです。
_______________________
1. 音素を識別する
2. 語を認識する
3. 文法を認識する
4. 語句表現を認識する
5. 話す速さやピッチ、ジェスチャーといった情報を利用する
6. 背景知識や文脈情報を利用する
7. 重要な言葉や考えを記憶保持する
__________________________
今回は
上記の1番と2番に焦点を当て、どのようにして
音素の識別、語の認識を出来るようになるのかを
考えて見ます。
ここで、A.M. Lieberman による
音声知覚の運動理論(motor theory of speech perception)を紹介します。
これは音声インプットを受け取るのと同時に
頭の中で音声の調音機構を働かせており、
その結果生成した心の中の音声と、
実際に聞こえてきた音声インプットとを比較照合し、
さらにこの比較照合によって初めて音声が知覚できるという理論です。
???は?
ちょっと意味がわからないと思うので
僕なりのイメージを下に載せておきますね。
なるべく話を
単純化させてみましたが
わかりにくかったらごめんなさい
この音声知覚の運動理論は
“cat”という単語、あるいは
/l/や/r/といった特定の音声を認識するためには
その音声を聞き手自身が
実際に調音、発音できるようにしないとダメだという
考えにつながります。
つまりなんですが、
リスニング能力を上げる勉強の一つとして
1つ1つの発音記号を実際に口に出して正しく読めるようにしたり、
単語を覚える時も見て書いて覚えるだけではなくて
実際に正しい発音を口に出してみる、
ということが言えると思います。
(注1
実際の音声知覚に関わるモデルは
この運動理論によるものだけではありません。
現在は神経科学の分野において
音声知覚には
音響ルートと運動ルートの二つが存在すると
考えられているそうですが、
その話はまた追々、、、
(注2
正しい発音ができるようになるために
オススメの教材・勉強法があったら
コメントなどで教えてください!
参考にさせていただきます!
最後までお読みいただきありがとうございました。
かずお
参考
門田修平(2012)『シャドーイング・音読と英語習得の科学』 東京:コスモピア株式会社
リスニング力を上げるためには? その① リスニングの要素について
こんにちは。かずおです。
本州の方でも今日から広い範囲で雨が降っているみたいで、梅雨の訪れを感じます。
そんなあなたに聞いてほしい
RADWIMPSの「アメノヒニキク」です。どうぞ。
すいません。何も流れません。
犬で勘弁してください。
今日はリスニングについて考えてみます。
過去、塾の生徒や私の友人からよく
「リスニング力を上げるにはどうしたらいいの?」
という質問を受けました。
「リスニング能力を上げるには?」
という質問に答えることはとても難しいですよね。漠然とし過ぎていて。
そこで今回は、まずリスニングという活動がどのような要素から
成り立っているのかを考えてみることにしました。
リスニングを要素要素に分けて考えることで、
自分がリスニングの中でどの部分が足りてないのか、
どのような学習をしていけば良いのか多少の役には立ちそうですよね。
リスニングの要素については学者の方々によって様々なまとめ方があるようですが、
今回はMicheal Rost (1991) のものを見てみましょう。
______________________________________
1. discriminating between sounds
(音素を識別する)
"light" や "right" の / l / / r / といったように単語に含まれる一つ一つの音素を識別することです。
僕はちょっと自信ないです。
2. recognizing words
(語を認識する)
"tomato"と言われて「トマトだ」と認識することですね。僕はトマト嫌いです。
3. identifying grammatical grouping of words
(文法を認識する)
"I wish I had a cat."という文が仮定法に基づくことを理解し、その意味理解をすることです。 僕は犬を飼いたいです。
4. identifying pragmatic units with function as whole units to create meaning (語句表現を認識する)
"rain cats and dogs" =「雨がざあざあ降る」といった表現なんかを理解することです。
今日の天気のようですな。
5. connecting linguistic cues to paralinguistic cues and to non-linguistic cues
(話す速さやピッチ、ジェスチャーといった情報を利用する)
お金を表すジェスチャーをしている人を見て、「今この人はお金の話をしている」というように、その情報を用いながらリスニングをすることです。
6. using background knowledge and context to confirm meaning
(背景知識や文脈情報を利用する)
「あいつ今度デートに誘いたくてさー」と言われた時に、これまでの話の内容や状況などを踏まえて「あいつ」を理解できるかというようなことですね。
7. recalling important words and ideas
(重要な言葉や考えを記憶保持する)
さっきまで話されていたことの内容をある程度覚えていることです。
英語を始めた頃は1つの単語や文に集中し過ぎてしまって
さっきまで話されていたこと忘れてしまうということは結構ある気がします。
______________________________________
ここまでリスニングの要素を見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
「自分はそもそもLとRの音の聞き分けができない」とか
「リスニングする時にはジェスチャーといった非言語情報も大事なんだな」とか
これまで何となくリスニングの勉強をされていた方で、
リスニングに対してのより具体的なイメージをつかんでいただけたら幸いです。
それぞれの要素について、具体的な勉強法については
またいつか、考えていきたいなと思います。
お読みいただきありがとうございました。
かずお
参考
Rost, M. (n.d.). Listening in Action, Attentive Listening. Retrieved June 21, 2017, from http://www.academia.edu/7285806/Listening_in_Action_Attentive_Listening